Classiques japonais avec furigana
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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
Lisez 雲南守備兵 (うんなんしゅびへい) de 木村 荘十 (きむらそうじゅう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 859 caractères · 76 écrans
「お前は俺を知らねえのか」
衛兵は、評判の孫軍曹に睨まれると震え上ってそこを通した。
坑道の竪坑や斜坑は、驚くほど狭かった。孫軍曹は一度来たことのある徐上等兵を先に立て、腰をまげて歩いた。
衛兵の知せに後を追って来た監督らしいのが、呼吸を切らしながら恐る恐る云った。
「ここは駄目です。とても入れますまい」
「しかし子供達は入っているんだろう」
孫軍曹の口調は皮肉だった。
「でも、この竪坑は狭くて深いのです。底までは七百尺もありますしそれに華氏の百二十度という暑さですからな……とても……」
「そんな所でよく生きてるもんだね」
少年達は、丸裸身で、その狭い竪坑をのぼり、坑道を通って鉱石を運んでいた。
坑道の長さは、平均二千尺もあった。そして丈夫な一人前の坑夫は約六十封度ほどの錫の鉱石を日に四回坑外まで運ぶのである。
少年達は、長い牛の骨を持っていたが、時々それで、汗にこびりついた埃を擦り落していた。彼等は地上に出るまでに、汗ぐっしょりで倒れそうになるが、顔を洗うどころか、入浴なども全然知らず、雨水を飲むことさえ、たまにしか許されない。
“これに比べれば、貧民窟だろうが何だろうが俺達の生れた黄泥巷は極楽だ”