Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
らいほうとうものがたり
雷峯塔物語
田中 貢太郎
Lisez 雷峯塔物語 (らいほうとうものがたり) de 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 606 caractères · 45 écrans
許宣はびっくりしてその方へ眼をやった。そこには日間のままの白娘子の艶かしい顔があった。許宣は嬉しくもあればきまりもわるいので、何か言わなくてはわるいと思ったが、言うべき詞が見つからなかった。
女は寝床の上にいつの間にかあがってしまった。許宣は呼吸苦しいほどの幸福に浸っていたが、ふと気が注くとそれは夢であった。
翌朝になって許宣はいつものように早くから鋪へ往ったが、白娘子のことが頭に一ぱいになっていて仕事が手につかないので、午飯の後で口実をこしらえて舗を出て、荐橋の双茶坊へ往った。
許宣はそうして白娘子の家を訪ねて歩いたが、それらしい家は見つからなかった。人に訊いても何人も知っている者はなかった。許宣は場処の聞きあやまりではないかと思って考えてみたが、どうしても双茶坊であるから、やめずに町の隅から隅へと訪ねて往った。しかし、それでもどうしてもそうした家がなかった。彼はしかたなしに諦めて、くたびれた足を引擦るようにして帰りかけた。東西になった街の東の方から青い上衣の小婢が来た。
「おや、いらっしゃいまし」
「傘をもらっていこうと思って、今、来たところですが、どこです」