Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

でんぽう

電報

黒島 伝治

Lisez 電報 (でんぽう) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 388 caractères · 13 écrans

Aozora Bunko

と、おきのは彼の憂鬱に硬ばっている顔色を見て訊ねた。彼は黙って何とも答えなかった。

飯がすんで、二人づれで畠へ行ってから、おきのは、

「家のような貧乏たれに、市の学校やかいへやるせに、村中大評判じゃ。始めっからやらなんだらよかったのに。」と源作に云った。

源作は何事か考えていた。

「もう県立へ通らなんだら、私立へはやるまいな。早よ呼び戻したらえいわ。」

「うむ。」

「分に過ぎるせに、通っとっても、やらん方がえいじゃけれど……」とおきのは独言った。

暫らくして、

「そんなら、呼び戻そうか。」と源作は云った。

「そうすりゃえいわ。」おきのはすぐ同意した。

源作は畠仕事を途中でやめて、郵便局へ電報を打ちに行った。

「チチビヨウキスグカエレ」

いきなりこう書いて出した。

帰りには、彼は、何か重荷を下したようで胸がすっとした。

息子は、びっくりして十一時の夜汽車であわてゝ帰って来た。

三日たって、県立中学に合格したという通知が来たが、入学させなかった。

息子は、今、醤油屋の小僧にやられている。

(大正十二年三月)