Classiques japonais avec furigana
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でんきかんばんのしんけい
電気看板の神経
海野 十三
Lisez 電気看板の神経 (でんきかんばんのしんけい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 480 caractères · 29 écrans
警視庁では、相続いて起った殺人事件に証拠材料があまりに貧弱で、考えようによっては、犯人の容易ならぬ周到ぶりが浮んでみえるようなので、なにか手懸りを得るまでは、このカフェ・ネオンに営業を休んではならぬと言い渡してあった。そしてふみ子の死体は、別荘の方で葬儀万端を扱うこととし、カフェ・ネオンはいつものように昼間から、桃色の薄暗い電灯が点っていたのである。なにも知らぬ岡安は、はりこんでいる刑事の間を、すれすれにくぐりぬけてきたことも知らずに、いつもの定席に腰を下した。すると奥から鈴江があたふたと出て来るなり岡安の前へペタンと坐って、「オーさん、大変よ。きいても大きな声をだしちゃいやあよ。今暁方、また、ふうちゃんが殺されちゃったの。ええ、三階でね、もうせんのと同じ手で……。だもんで、うちの外も(と、あたりに気をくばりながら特に声をひそめて)中にも刑事が張りこんでいるわ、あんた、変な声なんか出さないでちょうだいね」とやさしく睨んだ。一体、鈴江という女は、春ちゃんの死後そのいいひとだった岡安と馬鹿に仲よくなったようだ。この女は、半玉みたいな外観を呈しているかと思うと、年増女の言うような口をきくことがあった。