Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あおいくさ

青い草

小川 未明

Lisez 青い草 (あおいくさ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 244 caractères · 7 écrans

Aozora Bunko

低い柵には鎖が張られていたが、大人なら造作なくまたいで入ることができたのです。義坊の父親が立って尺八を吹くのはその柵のところでした。

「いつか、よっぱらいが、たおれていたところへ草が芽を出した。」と、義坊はいいました。どこのおじさんであったか知らないが、お勤めの帰りによっぱらったとみえて、黒い外套は泥だらけであったし、握っている洋傘が、折れそうに、曲がっていました。巡査が見たら、なにかいうであろうと、義坊は、心配をしたが、そのとき、巡査は通ったけれども目に入らなかったようです。その後、雨が降りつづきました。その雨で草が生えたのでありましょう。

土曜の日には、早くからここへきて、父親は尺八を鳴らしたのでした。

ふいに、義坊が叫びました。

「あっ、あんな花が咲いた!」

小さな白い花が、草に咲いたのであります。ガラス窓のうちで、仕事をしている人にもまた、この鋪道を通る人々にも、おそらく、この花は知られなかったでしょう。ただ、これに気のついたのは、自分ばかりのように思えて、義坊は、なんだかうれしくてしかたがなかったのです。

彼は、柵の下から頭を突っこんで、腹ばいになって、その花を取ろうとしました。