Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せいしゅんのぎゃくせつ

青春の逆説

織田 作之助

Lisez 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 593 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

若い部下のはなやかな活動を想像して、全く上機嫌だった。丁度その時土門が前借の印を求めに来たので、盲印を押してやるぐらいだった。

電話を掛け終ると、豹一は多鶴子のところへ戻って来て、記事の発表を見合せることにした旨言った。

「ありがとう。折角お骨折りなすったのに……」

多鶴子はそう言いながら、ふと、(結局この人は昨夜私を救うために、骨を折ってくれたということになるのだわ)と、思った。多鶴子はいきなり起ち上ると、

「ここを出ません?」朗かな声で、一緒に歩きましょうという気持を含めて、言った。

なによりも多鶴子は、豹一が自分の言葉に感動してくれたことが嬉しかった。そして、すぐ希望以上の処置をとってくれた豹一が、多鶴子の持前の虚栄の眼からは、まるで騎士のように見えるのだった。

昨夜彼女の自尊心をかなり傷つけた筈の、豹一の行動も、いまにして思えば、夜更という点にひどくこだわった好ましい内気さから出たものと、考えられるのだった。そして、帰りぎわの風のような素早さは、騎士のように颯爽たるものがあったと、このかつての女優は思った。

心斎橋の雑閙を避けて、御堂筋の並木道を大丸の方へ、肩を並べて歩いて行った。