Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま
青髯二百八十三人の妻
久生 十蘭
Lisez 青髯二百八十三人の妻 (あおひげにひゃくはちじゅうさんにんのつま) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 736 caractères · 28 écrans
という文句がその書きだしになっている。
ランドリュはローヌ県の中農の家に生れ、若い頃は学究心のさかんな模範少年だった。教会では聖餐侍童のつとめをし、間もなく補祭になった。軍隊でも優秀な成績をあげて伍長に昇進した。
除隊後、巴里であわただしく結婚し、三十歳で四人の子供の親になった。ランドリュが堕落したのは、妻と四人の子供を養いかねる、苦しい生活難のせいだというが、モンマルトルの贋玉師の仲間へ入って、宝石の掏替えをやり、一九〇二年に窃盗罪で三年の禁錮に処せられた。
出獄してから、巴里の場末にアセチレン酸素の熔接工場を建て、かたわら、自動車の修繕やブロォカァのようなことをしていた。生噛りの科学知識があって、無線電信や写真術に興味をもち、そのほか一般病理にも通じ、応用細菌学や毒物学の本を読んでいた。
小金を持った未亡人や寡婦に結婚を申込み、大量殺人による資産の蓄積という、骨の折れる事業に挺身するようになったのは、大戦勃発直後のことであった。一般は、せいぜい一年で片付くという、安易な計算をしていたが、ランドリュは、この戦争は少なくとも三年、ひょっとすると五年はつづくと見込んでいたらしい。