Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうでん

香奠

豊島 与志雄

Lisez 香奠 (こうでん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 989 caractères · 46 écrans

Aozora Bunko

そこに私は、庭を拵らえております。出るたんびに植木の鉢植を買ってきて、一杯並ぶだけ並べるつもりです。もう大抵一並びは並んでおります。ただみんな木ばかりで、竹籔がほしいと思っとりますと、今晩あの孟宗竹が見付かりました。あれを据えると丁度よくなります。」

「ふーむ。」

私はぼんやり彼の顔を眺めていましたが、そのどこか遅鈍そうな而も澄みきった眼を見ると、彼の気持がだいぶはっきり分ってきました。

「そんなら君、郊外散歩に行くとか、郊外に下宿を探すとかしたらいいじゃないか、鉢植……盆栽なんていうものは、自然を奪われた人間が自然を求めて考え出した一種の芸術なんで……君なんかがそんな風に、やたらに窓の外に植木を並べたってうまくゆくかなあ。」

「いけませんかしら。」と彼は従順に答えました。「だって先生、郊外に行ってもつまりませんよ。桜と埃と、大勢人が騒いでおるばかりですから。田舎ですと今頃は、森や野原から一度に青い芽が出だして、そりゃあ気持よいんです。そんなことを考えて、下宿の室に寝転んどりますと、箱の中につめこまれたような気がします。空気が暖くなってもやもやするばかりで、何にもありません。