Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まと
魔都
久生 十蘭
Lisez 魔都 (まと) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 293 999 caractères · 578 écrans
行こうという魂胆。ただし、山木がその実物をどこに隠してあるのか、それが判らなければこの芝居は打てない。
そこで、有明荘の崖下の素人屋の二階に住んでいる花という美しい縫子。それがふだん鶴子と昵懇にして姉妹も同様に睦み合っていたから、多分その辺の事情に通じているだろう。もし知っているなら厭が応でも吐かしてしまえ。その花は間もなく、幸田の相棒、公園々丁長酒月守がここへ連れて来る。
松沢は印東と膝をつき合わせ、美事に禿げ上った額を尤もらしく皺め、塩吹きのように口を尖らしながら、
「それァ薄情だ。それァ、いかん。……聞けば、あんたと山木とは巴里以来の切っても切れぬ仲だという。……それを、そんなちょろっかな、そんな水臭いことがありますか。あれだこれだとお養父さんへ橋渡しをさせ、さんざ、あんたに骨を折らして置きながら、話が纒まりかけると、急にあんたを袖にして、口銭の独り占めなんてえのはあんまり太い。いかに何でもそれァいけねえ」
と、ここがキキドコロと首を振り振り弁じ立てる。印東は口紅を塗った薄い唇を口惜しそうにキッと噛んで、
「お前、可愛いいよ、なんて頬ずりしたりなんかしたくせに、あれはみんな、嘘だったのよ。