Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にしんぎょじょう
鰊漁場
島木 健作
Lisez 鰊漁場 (にしんぎょじょう) de 島木 健作 (しまきけんさく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 483 caractères · 49 écrans
旦那は簡単に、遠路御苦労、といい、今年もなにぶんよろしくたのむ、と挨拶した。それから船頭、下船頭の名をあげて、役員を依頼する旨をのべた。漁夫たちはこの時から彼ら二人を親方と呼ぶことになるのだ。次に監督をかねている帳場が立上った。
「旦那にかわってちょっと注意までに言っときます。」ふところから二つに折った紙を取出し、それを見い見い、慣れ切った口調で彼は説明しはじめた。字の読めない漁夫たちが、一体何が書いてあるのか知りもしないで三文判を押した雇傭契約書の内容についての説明であった。病気又は飲酒、その他の事故で休んだときには、その休日の給金を日割として給料金のうちから引去ること。労務に服するのは日出より日没迄であるが、漁撈、製造の場合は昼夜をとわず、凡て旦那、親方の命に従い何時にても労務に服すること。鰊乗網中は風浪の危険を犯し、昼夜の区別なく最大労務に服すべきこと。労務期間中、死亡し又は負傷して将来労働に堪えざるときは、慰藉料として漁場主より金一封を支給すること。その他等々。
漁夫たちはだまってきいていた。みんな、そんなことはどうでもいい、と投げ出しているふうに見えた。