Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わし
鷲
岡本 綺堂
Lisez 鷲 (わし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 476 caractères · 290 écrans
「雷が鳴れば、もうやがて止みます。」と、丸山は言った。
「この雨では怪物も出られますまい。」
「そうです。ことに雷がこう激しく鳴っては、大抵の怪物も恐れて出ないかも知れません。」
雷はますます轟いて、真っ蒼な稲妻の光りが小屋のなかまで閃いて来た。その光りに照らされた丸山の顔はさながら怪物のようにも見られて、高谷君は薄気味悪くなった。ふたりはまた黙ってしまった。隣りの部屋も鎮まっていた。雨はそれから二時間ほども降りつづいて、しまいには小屋のなかまで流れ込んで来たらしい。高谷君の靴の先は濡れて冷たくなって来た。雷は地ひびきがするほどに鳴った。
「あ。」と、丸山は突然に叫んだ。そうして、大きい声でつづけて呼んだ。「おい、勇造、勇造……弥坂……弥坂……。どこへ行く。」
雷雨が激しいので、高谷君にはとても判らなかったが、風雨に馴れている丸山は勇造がどこかへ出て行く足音を聞きつけたと見える。かれは頻りに勇造の名を呼んだが、隣りではなんの返事もなかった。
「この降るのに、どこかへ出たんですか。」と、高谷君は不安らしく訊いた。
「どうもそうらしい。」と、丸山は神経が亢奮したように言った。