Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おうむぐらかえくびでんせつ

鸚鵡蔵代首伝説

国枝 史郎

Lisez 鸚鵡蔵代首伝説 (おうむぐらかえくびでんせつ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 083 caractères · 26 écrans

Aozora Bunko

答えない鸚鵡蔵

悲劇は、蔵の中ばかりにあるのではなかった。大竹藪の中、飯食い地蔵の祠の前にもあった。

いわば後家のようになったお篠を手に入れ、二つには納谷家の大財産を自分のものにしようと、以前から機会を窺っていた番頭の嘉十郎が、お篠をここへおびき出し――先刻菊弥が蔵の裏手で耳にした足音は、その二人の足音なのであったが、今、くどいていた。

「かりにも主人の妾へ、理不尽な! 無礼な! ……汝が汝が!」

大竹藪は、この不都合な光景を他人に見せまいとするかのように、葉を茂らせ、幹を寄り合わせ、厚く囲っていた。

「……飯食い地蔵に捧げるといって、世間の眼を眩ませ、こっそり私が持って行く食物を食べ、蔵の中で、生甲斐もなく生きている、あの化物のような旦那様より、まだまだわたしの方がどんなにか人間らしいじゃアありませんか。そう嫌わずに、わたしの云うとおりに。……あんまり強情お張りなさると、わたしは世間へ、納谷家の主人雄之進様が、長旅へ出たとは偽り、実は業病になり、蔵の中に隠れ住んでおりますと云いふらしますぞ。するとどうなります、数百年伝わった旧家も、一ぺんに血筋の悪い家ということになって、世間から爪はじきされるじゃアございませんか」