Classiques japonais avec furigana
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こうざんこくについて
黄山谷について
高村 光太郎
Lisez 黄山谷について (こうざんこくについて) de 高村 光太郎 (たかむらこうたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 531 caractères · 4 écrans
平凡社の今度の「書道全集」は製版がたいへんいいので見ていてたのしい。それに中国のも日本のも典拠の正しい、すぐれた原本がうまく選ばれているようで、われわれ門外漢も安心して鑑賞できるのが何よりだ。
今、このアトリエの壁に黄山谷の「伏波神祠詩巻」の冒頭の三句だけの写真がかかげられている。「蒙々篁竹下、有路上壺頭」に始まる個所だ。多分「書道全集」の図版の原型になった写真の大きな複写と思えるが、人からもらった時一見するなり心をうたれて、すぐ壁にかかげたのである。それ以後毎日見ている。黄山谷の書は前から好きであったが、この晩年の書を見るに及んでますます好きになってしまった。
黄山谷の書ほど不思議な書は少い。大体からいって彼の書はまずいように見える。まずいかと思うとまずいともいえない。しかし普通にいう意味のうまさはまず無い。彼は宋代に書家として蘇東坡、米元章と並んで三大家といわれていたが、他の二人とはまるでその性質がちがう。東坡の書も米元章の書も実にうまい。まずいなどという分子はまるでない。どの一字をとってみても巧妙である。そしてやはり唐代の余韻がある。新鮮ではあるが、唐代からの二王や顔真卿の縄張りをそう遠くは離れていない。