Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あしびのはな

あしびの花

土田 杏村

Lisez あしびの花 (あしびのはな) de 土田 杏村 (つちだきょうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 520 caractères · 3 écrans

Aozora Bunko

今はもう散つて了つたが、馬酔木の花は樹の花の中でも立派なものだ。梅のさく早春から藤の散る初夏頃まで咲き続き、挿花にでもしようものなら、一箇月の余もしほれないでゐる、生気の強い灌木だ。

馬酔木の花を見ると、大抵の人が少しさびし過ぎると考へるであらう。その色つやも大して立派だとは言ふまい。けれどもそれは馬酔木の古木が本当に咲き盛つてゐるところを見てゐないのである。一丈以上にも伸びた古木が山一面にさき続いてゐるところ、それは実際何とも言へないはでやかなもので、だれでもちよつと、この花叢を馬酔木だとは信じまい。

馬酔木の花の美しいのは奈良である。私はこの春用事があつて幾度となく奈良へ出かけたが、一箇月の余少しの衰へをも見せないで咲き盛つてゐる馬酔木の花を見ることは、その間一つの楽しみであつた。馬酔木の古木は春日社の一の鳥居から博物館あたりへかけての広つぱに見られる。が、この辺のものは大抵孤立した樹叢だ。東大寺から三月堂、手向山神社あたりにかけて見られるものは、木のたけも喬木のやうに高く、それが一面に密集してゐるから、その花叢の美しいことも格別で、とてもそれへは普通の馬酔木を見ての感じを当てはめることが出来ない。