Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いとこどうし
いとこ同志
宮本 百合子
Lisez いとこ同志 (いとこどうし) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 760 caractères · 16 écrans
、芳子さんは知っているのです。
ところが、或る日、五時間目の地理が済んで、皆と一緒に芳子さんも家へ帰ろうとして居りますと、受持の先生からお使が来ました。小使は、先生が御用ですからお帰りに教員室に来て下さいと云って、丸い、禿げた頭を振りながら出て行きました。
「何の御用なのかしらん」
芳子さんは、お包を抱えながら、思わず独言を云いました。何でお呼びになるのか、一向見当がつきません。けれども、何も悪い事をした覚えのない芳子さんは、ちっとも不思議にも、厭にも思いませんでした。
芳子さんはお包みが出来ると、政子さんに、「お先にお帰りなさい」と云って教員室へ入って行きました。
机に向って、何か読本を読んでいらっしゃった先生は、芳子さんが入って来るのを御覧に成ると、椅子からお立ちに成って
「あちらへ行きましょう」
と、傍の扉をお開けになりました。
其処は、ふだん使わない部屋で、参観人が、ちょっと休んだり、先生方の小さいお集りの時などに用う処なのです。
人のいない処に連れて行らっしゃったのは、勿論、多勢の人々には聞いて欲しく無いお話をなさる為でしょう。
芳子さんを、一つの椅子にお掛けさせになると、先生は少し更まった口調で仰有いました。