Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おじさんのはなし

おじさんの話

小山 清

Lisez おじさんの話 (おじさんのはなし) de 小山 清 (こやまきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 232 caractères · 42 écrans

Aozora Bunko

若しもそれが本当だとすれば、それこそ降って湧いたような話だ。それにしても、興信所の調査員がやって来たことだけは事実である。おじさんはまじめくさった顔をして私を見て、

「おれはこう考えるんだがね。きみがもと配達していた区域に娘はいないか?」

「娘なんか幾人もいるさ。」

「いや、一人あればいいんだよ。その娘がきみのことを見染めたんだ。」

おじさんの話によれば、こうであった。――私がもと配達していた区域のある家庭で、そこのひとり娘がいつからともなく気が欝いで、食事もすすまず、夜もろくろく眠らない。日ましに体は細る一方。両親は心配して医者に見せたが、どこも悪いところはない、これは私の専門外だと云う。そこで母親がこっそり娘を問い糺したところ、娘の云うことには、実は私はとうからあの配達さんのことを……。私は噴き出してしまった。まるで落語に出てくる横町の隠居が与太郎をからかうような話だ。

「冗談を云っちゃいけねえ。おじさんも人が悪いな。」

「冗談なもんか。ほかに考えようがないじゃないか。娘が病人になっては両親としても抛っておけないから、そこで興信所に頼んできみの身許しらべということになったんだ。