Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おせん

おせん

邦枝 完二

Lisez おせん de 邦枝 完二 (くにえだかんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 074 caractères · 148 écrans

Aozora Bunko

――」

「さァ、大方そんなことでげしょうが、どっちにしても長いことじゃござんすまい。そこは日が当りやす。こっちへおいでなすッて。……」

ふと踵を返して、二足三足、歩きかかった時だった。隅の障子を静かに開けて、庭に降り立った春信は、蒼白の顔を、振袖姿の松江の方へ向けた。

「太夫」

「おお、これはお師匠さんは。早からお邪間して、えろ済みません」

「済まないのは、お前さんよりこっちのこと、折角眠いところを、早起きをさせて、わざわざ来てもらいながら、肝腎のおせんが。――」

「おせんさんが、なんぞしやはりましたか」

「急病での」

「えッ」

「血の道でもあろうが、ここへ来るなり頭痛がするといって、ふさぎ込んでしまったまま、いまだに顔も挙げない始末、この分じゃ、半時待ってもらっても、今朝は、話は出来まいと思っての、お気の毒だが、またあらためて、会ってやっておもらい申すより、仕方がないじゃなかろうかと、実は心配している訳だが。……」

「それはまア」

「のう太夫。お前さん、詫はあたしから幾重にもしようから、きょうはこのまま、帰っておくんなさるまいか」

「それァもう、帰ることは、いつでも帰りますけれど、おせんさんが急病とは、気がかりでおますさかい。