Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おれのにょうぼう
おれの女房
山本 周五郎
Lisez おれの女房 (おれのにょうぼう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 296 caractères · 46 écrans
そこは水戸家の下屋敷から五六町も東へはいったところで、左に源心寺という寺の森があり、東側は榛の林や、畑や田や、堀や農家などのひろい展望がある。まわりは武家の下屋敷とか、富家の寮などがとびとびにあって、たいてい樹の多い庭をとりまわしているから、まるでやまがへでもいったように閑静であった。
加平は十日にいちどぐらいのわりで来た。
「ちょっと珍しい当来物がありましたから、寝酒の肴にでもめしあがって下さい」
そんなふうに云って、絵のことはなにもきかず、暫く話しては帰っていった。――又五郎はひと足も外へ出ず、八畳二間をぶちぬいた部屋で、ほとんどこもりっきりに仕事をした。……梅雨から暑中、秋風が吹きはじめても同じ調子で躯も相貌も痩せが眼立ってきた。
訪ねて来る加平はだんだん不安になるらしく、宇吉やおげんに日常のようすを聞いては、首をかしげたり溜息をついたりした。
「いざとなるとそう思うようにはいかないんだろうが、しかしあれでは躯が堪らない、――ひとつ気をつけて、精のつくようなものをさしあげて呉れ」
そうしてあれをこれをと、食べ物のさしずをし、店の者にもいろいろ運ばせるのであった。