Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さるすべり

さるすべり

山本 周五郎

Lisez さるすべり de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 095 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

三

「どうした」「残念ながら行李は送りもどしです、いったいどうしたんでしょう、わけがわかりません、送りもどしです、いそぎますからこれで」かれはそう叫びながら、汗まみれになって馳けおりていった。本丸の巽曲輪が治部介の持場だった、そこにはすでにかれの五人の家士が、隊士百五十人を集めて待っていた。かれは点呼をしてから詰所へのぼった、そこには同僚の物頭たちが寄ってざわざわしていたが、治部介は腰をおろすひまもなかった、お召しという知らせが来たからである、かれは扈従の者について本丸櫓へのぼった。

待っていたのは、主君政宗と片倉景綱のふたりであった。扈従の者もすぐにさがり、人ばらいのようすにみえた、「このたび仔細あってわれら岩手沢へ帰陣することにきまった」政宗がみずから云った、「それについて、この白石の城をそのほうに預ける、全軍退城のくばりで兵は残せない、手まわり五十騎でまもるのだ、ただし北目に片倉を置く手はずだから、会津より反攻してまいった節は知らせしだいに援兵を出す、決してみごろしにはせぬがどうだ」平伏したまま治部介はしばらくなんの答えもなかった。

三

あまり返辞がないので、景綱がたまりかねて促そうとしたとき、ようやく治部介はおもてをあげて云った、「お人も多いなかでかような大役を仰せつけられ、このうえの面目はございませ