Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つばくろ
つばくろ
山本 周五郎
Lisez つばくろ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 987 caractères · 44 écrans
――吉良が自分でつきとめた。
――どうにか始末しなければならない。
――だがどうしたらいいのか。
意識は痺れたように少しも動かなかった。まるで白痴にでもなったように、集中してものを考えることができず、想うことが端からばらばらに崩れ、とりとめのない断片ばかりが、休みなしにからまわりをするだけだった。
家へ帰って妻の顔をどう見たらいいだろうか。平静でいることができるだろうか。
彼はそれを案じた。だが思ったより心は穏やかで、夕餉も平生のとおり大助といっしょに摂った。妻のようすにも変ったところはみえなかった。却って明るく元気なふうでさえあった。……大助は半月ほどまえから自分で喰べるようになったが、まだ匙が自由に使えないので、顔じゅうを飯粒だらけにし、口へ入れるよりこぼすほうが多かった。へたに手を出すと怒るので、うまくだましだまし介添をしてやるのだが、顔に付いたのを取ったりこぼしたのを拾ったりする妻のようすは、若い母親の満足と喜びにあふれているように思えた。
――寝るまえに話そう。
高雄はそう思った。あっさり云いだせるような気持だったが、いざそのときになると云いだすことができなかった。