Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふもれすく

ふもれすく

辻 潤

Lisez ふもれすく de 辻 潤 (つじじゅん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 833 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

一番神経を痛めたのは勿論校長で、もし僕があくまで野枝さんの味方になって尽す気なら、学校をやめてからやってもらいたいと早速切り出してきた。いかにももっとも千万なことだと思って早速学校をやめることにした。

こう簡単にやッつけては味もソッケもないが、実のところ僕はこんなつまらぬ話はあまりやりたくないのだ。

高々三十や四十の安月給をもらって貧弱な私立学校の教師をやっておふくろと妹とを養っていた僕は、学校をやめればスグと困るにはきまった話なのだ。僕はだがその頃もうつくづく教師がイヤだったのだ。僕はこれでも人生の苦労は少年時代からかなりやってきているのだ。十三、四の頃『徒然草』を愛読して既に厭世を志した程に僕の境遇はよくなかったのだ。僕の頭は由来、はなはだメタフィジカルに出来あがっている。だから満足に赤門式な教育を受けていたら今頃は至極ボンクラなプロフェッサアかなにかになっていたのかも知れない。だが、through thick and thin のお蔭で、そんな者にはならずにすんだのだ。そのかわりかなり我儘な人間に生きてきた。

十九から私塾の教師に雇われて、二十に小学校の専科教師になって幾年か暮らしている間に、僕の青春は乾涸びかけてしまった。