Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ろまんどうろう
ろまん灯籠
Lisez ろまん灯籠 (ろまんどうろう) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 222 caractères · 74 écrans
と呟き、大急ぎで帰っていった。果せるかな、その夜から微熱が出て、きのうは寝たり起きたり、けさになっても全快せず、まだ少し頭が重いそうで蒲団の中で鬱々としている。あまり、人の作品の悪口を言うと、こんな具合いに風邪をひくものである。
「いかがです、お加減は。」と言って母が部屋へはいって来て、枕元に坐り、病人の額にそっと手を載せてみて、「まだ少し、熱があるようだね。大事にして下さいよ。きのうは、お雑煮を食べたり、お屠蘇を飲んだり、ちょいちょい起きて不養生をしていましたね。無理をしては、いけません。熱のある時には、じっとして寝ているのが一ばんいいのです。あなたは、からだの弱い癖に、気ばかり強くていけません。」
さかんに叱られている。次男は、意気銷沈の態である。かえす言葉も無く、ただ、幽かに苦笑して母のこごとを聞いている。この次男は、兄妹中で最も冷静な現実主義者で、したがって、かなり辛辣な毒舌家でもあるのだが、どういうものか、母に対してだけは、蔓草のように従順である。ちっとも意気があがらない。いつも病気をして、母にお手数をかけているという意識が胸の奥に、しみ込んでいるせいでもあろう。