Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わがまち
わが町
織田 作之助
Lisez わが町 (わがまち) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 840 caractères · 186 écrans
ところが、そんなことがあって、こんどの相手は畳屋の年期奉公上りの職人で、と聴いてみると、やはりおたかはあらかじめ断る肚をきめて置いてよかったと思った。
散髪屋も畳屋も同じ手職稼業でたいした違いはないようなものの、おたかにしてみれば、口惜しいほど格式が落ちたと思われ、だから断るにもサバサバした気持だった。
仲人はあきれて帰って行った。
おたかは暫時ぺたりと坐りこんだまま、肩で息をし、息をし、畳の一つところを凝視していた。腹立たしいというより、むしろさすがに取り逃した気持でわれにあらず心に穴があいた。
「なんぜ断る気になったんやろか」
と、考えてみても判らず、所詮いまさらの後悔だったが、いってみれば父親は下手に町会の幹事などしたわけだ。
ひとつには、義枝の年が若ければ、かえって畳屋の職人でもあっさりと応じられたのかもしれず、つまりはひがみだったろうか。
やがてそわそわと立ち上り、勝手元へ出てみると、義枝はしきりに竈の下を覗いていた。新聞紙を突っ込み、薪をくべ、音高く燃えて、色黒い義枝の横顔に明るく映えていた。ふと振り向いたその眼が赤く、しばたたき、煙のせいばかりでないとおたかは胸痛く見たが、どういうわけかおたかの声は、