Classiques japonais avec furigana
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チェーホフのたんぺんについて
カシタンカ・ねむい 他七篇
神西 清
Lisez カシタンカ・ねむい 他七篇 (チェーホフのたんぺんについて) de 神西 清 (じんざいきよし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 46 418 caractères · 92 écrans
後期はこれと明白に区別されるいわばアントン・チェーホフの本格的な文学生活であって、この期の特質は絶望と哀感のしらべである……云々。
だが、このように明らかな一線を引くことは果して正しいだろうか。僕はこれに少からぬ疑問をもつ。さきに僕は彼の非情の発生を考えて、それが必ずしも所謂八〇年代の空気から生まれたものでないこと、むしろ殆ど全く彼の持って生まれた稟質によるものであることを、ほぼ突きとめ得たように思う。笑いの問題になると、これはより以上の確率をもって、彼自身の稟質に帰することができるはずである。チェーホフの笑いはよくゴーゴリのそれに比較される。ゴーゴリは周知のようにウクライナ人であったが、チェーホフの出身もやはり南方である。とはいえ彼の血の中に果してウクライナ種の混入があったかどうかについては、もとより確証があるわけではない。祖父はチェーフという姓を名のる農奴で、居住地は中央ロシヤもずっと南に寄ったヴォローネシ県であった。チェーフというのはチェック人という意味の珍しい姓であり、ヴォローネシ県の人口の過半は当時ウクライナ人によって占められていた。この祖父がやがて自由を購ってウクライナに移住し、ついで父の代になるとロストフに近い港町タガンローグに居を定めて、食料品店を開いた。