Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Lisez ガラマサどん de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 99 079 caractères · 202 écrans
「はあ」
「当然あるべきことを非常に恐れて無暗に遁れようとするのは愚な話だと思う。生が人生の実務なら、死も亦人生の実務だ」
「御道理でございます」
「何うも世の中一般が考え違いをしている。生きる方の研究は一生懸命にやっているが、死ぬって問題になると口に出すのさえ忌んで、全く考えないでいるから、イヨ/\という場合に慌てるんだよ」
「はあ」
「我輩は不幸のあった友人の遺族を訪れる度にこの感を深うする。皆、飛んだ災難に出会ったような心持でいる」
「しかし災難に相違ありますまい、死ぬんですから」
「若い人なら兎に角、六十七十の老人だぜ。死ぬのは寧ろ当り前じゃないか?」
「理窟は無論然うでございますけれど、愛惜の情ってことを考えなければなりません」
「愛惜は結構さ。それを咎めるんじゃないが、普段死という実務を全く計算に入れてないからいけない。君達も然うだろう?」
「はあ。一向考えません。死ぬなんてことは考えるのも厭です」
「まあ/\、若い中はそれでも宜かろう」
「それでなければいけないんです。生活の苦労がある上に死ぬことまで考えていたんじゃ迚も遣り切れません」
と私はこの辺遠慮なく主張した。