Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ジロリのおんな

ジロリの女

坂口 安吾

Lisez ジロリの女 (ジロリのおんな) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 597 caractères · 102 écrans

Aozora Bunko

醜悪なるものゝ最も醜悪なるものである。

私は口惜しさ、泣くにも泣かれぬ。

この恨みは、必ず、はらす。私は、誓った。見事、美代子をパンパンにおとしてみせる。パンパンの如くに、私が美代子を弄んでみせる。

その二日あと、美代子を見舞ったヤス子が、衣子にことづかったからと云って、ハンケチに包んだ私の入れ歯を持ってきた。

衣子の憎しみと嘲弄がそこにこもっているのである。私はヤス子に羞しかった。

「ねえ、ヤス子さん、人の怒りというものは、すさまじいものですよ。私は怒りましたよ。そして、喚きましたよ。然し、ですよ。喚いたと云ったって、歌唄いほどデッカク声をはりあげるわけじゃなし、ちょッとばかり声高になったというだけで、別に飛び上りもしなけりゃ、腕をふりまわしもしないのです。それでいて、どうですか。喚くうちに、私は入れ歯を吹きとばしたのです。喚き声のでるのと一しょに、とびだして、なくなったのですよ。嘘のようだが、本当なのですから、不思議ではありませんか。人の怒りというものは、つまり、気魄というようなものに、何か電気の動力みたいな運動力があるんじゃないかな」

ヤス子の顔に、あたゝかい笑いがこもった。