Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ドミノのおつげ
ドミノのお告げ
久坂 葉子
Lisez ドミノのお告げ (ドミノのおつげ) de 久坂 葉子 (くさかようこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 713 caractères · 42 écrans
信二郎が傍から口を出します。私は父の顔をちらと見ました。
「どうしてって、あきれた子だよ、死んだお人の身についているものなんですよ」
と母は申します。
「いいじゃないか、おん坊に盗まれるよりかしこいさ。姉様どう思う?」
「私もいいと思う。とがめることはないわ。信二郎さんみたいに、唯物論者じゃないから死者の霊をまつりたい気持はあるわ。でも、金歯を抜くことが死者の霊に対して無礼だとは思わないわよ。それでお葬式してあげられたらいいじゃないの」
父はにがい顔をして黙っております。叔母がとんきょうな声を出しました。
「だって誰が抜くのよ」
「誰か、歯医者さんでも抜くのでしょう」と私。父がその時はじめて口をひらきました。
「いやな話、もうよしたまえ。お前達は父さんが死んだら、たくさん金歯があるから、それでうんと食べるんだね」
私は笑いながら云いました。
「雪子が死んだってあてはずれよ。金歯なんて一本もないわよ。人間の価値少しさがったわね。でも生きているうちはない方がよさそうね」
話はそこでぷっつり絶えてしまいました。
食後私は信二郎の部屋へ行きました。勉強しているのかと思ったら、ごろんと横になって煙草をふかしております。