Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lisez フレップ・トリップ de 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 698 caractères · 293 écrans

Aozora Bunko

好きで酔うと贅六句調で、変な唄ばかり歌う。A博士は電気学者で京都の大学教授である。髪をキッと分けて、角ばった頤の、眼鏡の奥に謹直らしい眼を光らしている。絶対に禁酒家である。もとはかなりいけたそうであるが、今は何か病後でもあるという。一、二度はその夫人も並んで見えたが、すっかりこの頃は影をひそめてしまった。同行の令息とでも一緒かも知れぬ。令息ははっきりと覚えぬが三高の学生らしい。建築家のK氏は我親友の木下杢太郎の姉さんの夫にあたる人で、彼を準養子にされている。胡麻塩頭の、金縁眼鏡をかけた、顔の白い、一寸学閥風の老紳士である。もっともらしい態度でやや中脊だ。少しは飲めそうだ。津軽海峡あたりからそろそろよい機嫌になって来られた。これは内密だが、一寸長唄に懸腕直筆で富士山の画がお得意だ。D中学校長は温厚そのものといっていい。円い眼の笑えば眼尻が細くなる。棗面である。酒にはすぐに赤くなる方である。団員名簿に会社員と記されたH君夫妻は小倉から出て来た、土地では相当の資産家らしい。夫君はまだ若いが代議士の候補にも一、二度は立ったとも誰かの話であった。船員を除いて、この人ばかりはいつも黒の背広を着て来る。