Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
Lisez 一寸法師 (いっすんぼうし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 475 caractères · 194 écrans
「もしかお嬢さんが見えなくなってから」明智はふと気がついた様にいった。「何か大きな品物を外へ持出したことはないでしょうか。このピアノでも分る様に、お嬢さんをどうかした奴は、何だか突飛な考えを持っているのです。お嬢さんを運び出すのにも、馬鹿馬鹿しい手品を使ったかも知れません。つまりお嬢さんの身体を何かしら、まるで想像もつかない品物の中へ隠して、持出したのではないかと思うのです」
夫人は明智のこの妙な考えに一寸驚いた様に見えた。
「イイエ、別にそんな大きな品物なんか、持出したことはございませんわ」
「併し、お嬢さんがお邸にいらっしゃらないとすれば、何かの方法で外へ運び出されたに違いないのです。このピアノの様子では、お嬢さんが御自分で外出されたとは考えられませんからね」明智は一寸ためらってから、「大変御手数ですが、召使の人達をここへ御呼び下さる訳には行きますまいか。少し尋ねて見たいのですが」
「エエ、お易い御用ですわ」
そこで夫人は内中の雇人を客間に呼び集めた。何となく物々しい光景だった。五人の男女が入口のドアの前に目白押しに並んで、もじもじしていた。彼等は何者とも判断の出来ない、明智の支那服姿を、妙な目つきで眺めた。