Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
Lisez 一寸法師 (いっすんぼうし) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 475 caractères · 194 écrans
屋根つきの東屋風の共同ベンチの側を通りかかると、その奥の暗いところで喧嘩らしい人声がした。この公園の浮浪人共は存外意気地なしで、危な気がないと考えていた紋三は、一寸意外な気がした。で、やや逃げ腰になりながら、すかして見ると、それはやっぱり喧嘩ではなく、一人の洋服姿の紳士が、警察官に引きすえられているのだった。二言三言怒鳴っている内に、紳士はなんなく腰繩をかけられてしまった。二人は無言のまま仲よく押し並んで交番の方へ歩いて行った。紳士は、でも、歩きながら春外套で繩を隠し隠ししていた。真暗な公園には彼等の跡を追う野次馬もいなかった。同じベンチに一人の労働者風の男が、何事もなかったかの様に、ぼんやりと考え事をしていた。
紋三は不規則な石段を上って、ある岡の上に出た。まばらな木立に囲まれた十坪程の平らな部分に、三四脚のベンチが並んで、そこにポッツリポッツリと銅像か何かの様に、三人の無言の休息者が点在していた。時々赤く煙草の火が光るばかりで、だれも動かなかった。紋三は勇気を出して、その内の一つのベンチへ腰をおろした。
もう大分以前に活動館などもはねてしまって、はなやかなイルミネーションは大方消えていた。