Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まんのし

万の死

小川 未明

Lisez 万の死 (まんのし) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 4 457 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

「こんなのを、母さんに見せてやりたかったなあ。」と、かならずいうのでした。そして、すこしのたのしみも知らず、一人の子供のために、はたらきつづけた、みじめなやもめを思い出すのでした。けれど、それさえ、彼は口に出さなかったから、彼が、どれほどの正直者であるか、知るものがなかったのです。

彼は、日常、役場に泊まったり、自分の破れ家に帰ったりしていました。

ところが、いつからとなく妙なうわさが村の中にひろまりました。それは日ごろから万の生活を知り、彼を正直な人間と思っていた人々にとって、意外に腑に落ちぬことだったのです。

「万は、ひとり者だから、給料だけで、足りぬはずはないのだがな。」と、一人が思案顔をしていうと、

「早く嫁を持たすのがいいのだ。ひとりでいれば、どうしても遊びにいくだろうから。」と、一人が答えました。

「だが、あの男にかぎって、そんなようには見えないが、金をためているのかな。」

「ほかから借りてまで金をためることはしまいが、なにしろ若いものだもの、遊びにいくかもしれない。」

こんな話を、道の上で立ちながらするものもありました。そう思うと、またべつの人たちは、