Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんねんめ
三年目
山本 周五郎
Lisez 三年目 (さんねんめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 214 caractères · 22 écrans
「…………」
「広田屋の名を盛立てるにも、二人で所帯を持つにも先立つ物は金だ、白粉の匂いも嗅がず喰べてえ物も我慢して、三年のあいだ貯めた金が三十両、腕一本で稼ぐには血の滲む苦労をしてきたんだ、……それを、帰ってみりゃあこのざまだ、てめえたちゃ二人で、さぞこのおれを笑い草にしていただろう」
「…………」
「おいらも自分で自分が可笑しいや、可笑しくって堪らねえや」
友吉は痙攣ったように笑いだした。
「てめえたちが夫婦になったと聞いても、ここへ来るまでは信用ができなかった。それをうちはまだ帰らねえ……ぬけぬけと云ゃあがったな、これ見よがしの丸髷を眼前へ晒しゃがったな、それでやっと騙されたことに気がついたほど、おいらあ間抜けの金看板だ」
「…………」
「古い台詞だが、重ねて置いて四つにするんだ、死んだ親方もこいつは勘弁してくださるだろう、二人一緒にするのを慈悲だと思え」
友吉はそれだけ云うと、お菊を抱上げて次の間へ行き、明いている戸棚の中へ押込んで襖を閉めた。……お菊はされるままになっていた。
路地には急に人声が高くなった。
「ああいけねえ、下駄が浮きだしたぜ」
「甚兵衛さん、おめえ逃げねえのか、こいつは並大抵の水じゃ無さそうだぜ」