Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lisez 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 637 caractères · 224 écrans

Aozora Bunko

藤崎さんは例の通りに猿若町へ出かけて行きました。さっきも申す通り、家から着がえを抱えて行く人もあり、前以て芝居町の近所の知人の家へあずけて置いて、そこで着かえて行く人もありましたが、藤崎さんはそれほどのこともしないで、やはり普通の帷子をきて、大小に雪踏ばきという拵え、しかし袴は着けていません。茶屋に羽織と大小をあずけて、着ながしの丸腰で木戸を這入る。兎も角も武家である上に、毎々のおなじみですから茶屋でも粗略には扱いません。若い衆に送られて、藤崎さんは土間のお客になりました。

たった一人の見物ですから、藤崎さんは無論に割込みです。そのころの平土間一枡は七人詰ですから、ほかに六人の見物がいる。たとい丸腰でも、髪の結い方や風俗でそれが武家か町人か十分に判りますから、おなじ枡の人たちも藤崎さんに相当の敬意を払って、なるだけ楽に坐らせてくれました。ほかの六人も一組ではありません、四人とふたりの二組で、その一組は町家の若夫婦と、その妹らしい十六七の娘と、近所の人かと思われる二十一二の男、ほかの一組は職人らしい二人連でした。この二組はしきりに酒をのみながら見物している。