Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

Lisez 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 637 caractères · 224 écrans

Aozora Bunko

どっちを追おうかと少しかんがえているうちに、その騒ぎを聞きつけて、近所の珠数屋が戸をあけて、これも人殺し人殺しと怒鳴り立てる。ほかからも人のかけてくる足音が聞える。藤崎さんも我身があやういと思ったので、これも一目散に逃げてしまいました。

下谷から本郷、本郷から小石川へ出て、水戸様の屋敷前、そこに松の木のある番所があって、俗に磯馴れの番所といいます。その番所前も無事に通り越して、もう安心だと思うと、藤崎さんは俄にがっかりしたような心持になりました。だんだんに強くなってくる雨に濡れながら、しずかに歩いているうちに、後悔の念が胸先を衝きあげるように湧いて来ました。

「おれは馬鹿なことをした。」

当座の口論や一分の意趣で刃傷沙汰に及ぶことはめずらしくない。しかし仮にも武士たるものが、歌舞伎役者の上手下手をあらそって、町人の相手をふたりまでも手にかけるとは、まことに類の少い出来事で、いくら仇討の芝居を見たからと云って、とんだ仇討をしてしまったものです。藤崎さんも今となっては後悔のほかはありません。万一これが露顕しては恥の上塗りであるから、いっそ今のうちに切腹しようかとも思ったのですが、先ず兎もかくも家へ帰って、母にもそのわけを話して暇乞いをした上で、しずかに最期を遂げても遅くはあるまいと思い直して、夜のふけるころに