Classiques japonais avec furigana
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おかのうえ
丘の上
豊島 与志雄
Lisez 丘の上 (おかのうえ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 034 caractères · 23 écrans
」
「そうだ、いつもぱっとした日の光がさしていました。」
「いやよ、すっかり云って頂戴、ねえ……。」
「わたしは、何度か……死人を見たことがあるんです。それがいつも……。」
「………」
「不思議です。いつも、ぱっと明るい日の光がさしていたんです。」
初めて死人を見たのは、高等小学校に通ってる時のことだった。家から町の学校へ行くには、松林をぬけて行かなければならなかった。その松林の中で、縊死人があった。
打晴れた爽かな朝だった。四五人の友と一緒に、学校へ出かける途中、松林をぬけると、その向うの村人が三人五人と、畑をつき切って走っていた。畑には大豆の実が熟していた。
首縊りがあった……ということを、実際耳にしたのか、直覚的に感じたのか、どちらか分らなかったが、すぐに皆は、学校の道具をがたがた音させながら、畑をつき切って走っていった。
松林のつきるところに、薄暗く茂った低い雑木林があった。その中に、何のために掘られたのか、水のない深い小溝があって、歯朶や雑草が生いかぶさっていた。その溝の上にさし出てる楠の小枝から、中年の男がぶら下っていた。
汚い手拭を二本つなぎ合して、それでぶら下っていた。