Classiques japonais avec furigana
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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
Lisez 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 122 039 caractères · 248 écrans
一晩で南極へ往復
一晩で南極へ往復
頂上から、ずっと凝結核を測りながら降りてくると、快晴の日には、ほとんどその数が変らない。一立方センチに百個ないし二百個という「最純」の状態が、ずっとつづいている。もっとも下界に近づくにつれて、少しずつ増してくるが、せいぜい三百ないし四百どまりである。灌木地帯にはいると、景色は一変し、急に生命の世界にはいる。この島に多いオヒエの矮樹が、冬というのに、真紅の残り花を咲かせ、なかば枯れたように見える地表の草の中にも、黄色い花がまじっている。ここへくると、初めて小鳥の声を聞く。世界はまるで一変し、死の世界から生の世界に暗転する。しかしおもしろいことには、凝結核の数はちっとも変らない。このことは、灌木地帯だけでなく、下の樹林地帯にはいっても同様である。
ハワイの島は、よく羊歯の島と呼ばれるが、ここも道の両側は、羊歯のジャングルである。その背丈も、はじめのうちは、二、三フィートに過ぎないが、高度が低くなるにつれて、だんだんと大きくなり、ついには人間の背の二倍近くにもなる。こういう羊歯のジャングルの上に、オヒエやコアなどの密林が、高く立っているのが、このあたりの樹林地帯の特徴である。