Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
Lisez 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 492 caractères · 389 écrans
タバコずきの素子は駅の売店で、ウェストミンスタアのプレインを五箱買い、自分のために一箱買った。
素子が自分の買うのはきまっていても、あれやこれやと外国タバコの箱を出させてたのしみらしくひねくっている間、伸子は同じ店頭で新刊書を眺めた。その朝の新聞が少しのこっている。そのわきに無産者新聞というのが重ねてあった。名はきいていたが、伸子はほんものをはじめて見た。ほかの大新聞はどれも一面いっぱいが広告で「わかもと」という四つの字をぶっこぬき縦にとおしてみたり、予約募集の出版広告でうずめているのに、その無産者新聞は、田中義一の軍閥内閣の満蒙侵略の画策に反対せよと東方会議の記事を一面にのせていた。「蒋介石も奉軍攻撃」と張作霖の没落の記事がある。広告だらけでないその新聞のしまった表情が伸子の心にふれた。伸子は手にとって見ていた無産者新聞をそれなり四つにたたんでふくさの中にしまい売子の男に五銭白銅を一つわたした。
伸子たちは、新宿駅の横手からガードをくぐってゆく電車にのった。小川豊助は、鍋屋横町でおりて、少し奥へ入ったところにいるのであった。
郊外の住宅地らしい生垣の間をゆくと、つい通りこしてしまいそうな垣根の隅に、横向きのように簡単な門があった。