Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふたつのにわ

二つの庭

宮本 百合子

Lisez 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 492 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

「面白い?」

「おもしろい」

素子ははっきりうなずいた。

「ずるいなあ」

伸子はほんとにそう思って云った。

「いつ買ったのよ」

「二三日前さ」

二三日前と云えば、白い浴衣の男が不意に柘榴の樹かげから縁先にあらわれた日の、すぐあとのことである。素子は、また顎をなで上げるようにしながら、

「北條一雄の本ていうのも見ましたがね、どうもこっちの方がいいらしいから、こっちにした」

「ずるいなあ」

伸子はまたそう云った。

「わたしが、とじこもって、あれこれ考えてるまに……」

「いくらわたしだって、まさか、何一つしらないで行くわけにも行かないじゃないか、ぶこちゃんだって買えばいいのさ、どっさり積んであるよ、東京堂に」

ウメ子が、その言葉に注意をひかれていくらかためらいながら、

「――どっかへいらっしゃるんですか?」

ときいた。素子は、

「ああ、」

と、自分で自分の言葉に不意うちをくったように少しまごついた。

「まだはっきりきまったことじゃないんですがね――わたしもどうせ一生ロシア文学の翻訳で暮すんなら、思いきってひとつソヴェトへ行ってきたいと思って……」

「まあ!」

ウメ子は、まぶたの上にさっと艶を浮べて、