Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
Lisez 二つの庭 (ふたつのにわ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 492 caractères · 389 écrans
そういう具体的な点を一つ一つたしかめて来て、保の部屋の入口の鴨居にはられているメディテーションという字を思い出すと、伸子は辛かった。自動車でドライヴして、そんな大温室を見られる条件はある。けれども、メディテーションと貼紙している保の若いおさない心に、どんな葛藤がかくされているか、それをその生活の中にあって、見守ってくれるような大人の精神、本当の思いやりというものは、保の生活のまわりにはない。
この間動坂へ泊った朝、おそい朝飯に多計代と二人きりだったとき、伸子は保の貼紙のことを話した。多計代は、保がそんなに純真で、真面目なのだから、間違いないということばかりを強調して、伸子の不安にとり合わなかった。私に保のこころもちは、本当によくわかっているんだから、といった。
「そうかしら……」
伸子は、暗い眼をした。保は前の晩に、なんと云ったろう。
「お母様、なぜだろうね、越智さんが来るときっと洗面所へ行って白粉をつける」小さい子のように姉にそういいながらも、母には「お母様、なぜ」と、そのことについてじかにはきかない二十歳の保の青春には、母にわかっていない複雑さがある。