Classiques japonais avec furigana
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ふたりまちやっこ
二人町奴
国枝 史郎
Lisez 二人町奴 (ふたりまちやっこ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 555 caractères · 19 écrans
ユラリと一歩後へ引いた。
果して付け込んだ深見十三郎、
「むっ」と喉音潜めた気合。掛けると同時に一躍した。ピカリ剣光、狙いは胸、身を平めかして片手突き!
だが鏘然と音がした。
すなわち与左衛門太刀を下ろし、巻き落とすイキで三寸の辺り、瞬間に払ったのである。
十三郎、刀を落としたか?
落とさばそこへ付け込んで、無念流での岩石落とし、肩をはねよう一刀にカッ! と与左衛門は見張ったが、期待外れて十三郎、飛び退って依然同じ構え、中段に付けて揺がない。
と、思ったも一刹那、年若だけに精悍の気象、十三郎スルスルと進み出た。
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据わった腰、見詰めた眼、溢れようとする満腹の覇気スルスルと進み出た十三郎に押され、土岐与左衛門圧迫を感じ、タッタッと三足ほど退いたが、やや嗄声で、
「さあ方々!」
声に応じて三四十人、与左衛門の部下一斉に、刀を抜いたがグルグルグル、深見十三郎を引っ包んだ。
「卑怯!」と叫んだは十三郎の部下、これも一斉にすっぱ抜くと、与左衛門の部下を押しへだて、ジ――ッと、一列に構え込んだ。
まさに太刀数六七十本向かい合わせてぴたりと据わり、真剣の勝負、無駄声もかけずただ、位取った刀身が、春陽をはねて白々と光り、殺気漂うばかりである。