Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごえもんとしんざ

五右衛門と新左

国枝 史郎

Lisez 五右衛門と新左 (ごえもんとしんざ) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 405 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

陰々滅々静かであった。

と、呼ぶ声が聞えて来た。

「殿下! 殿下! 在しませぬかな!」

「応」と我知らず答えようとした途端、

「……世に盗賊の種は尽きまじ」と、曽呂利新左衛門が大声で呼んだ。「五右衛門、上の句を付けてくれ!」

すると隣室から笑う声がした。

「うむ、新左か、新左がいたのか! アッハハハ、そうであったか。……石川や浜の真砂は尽くるとも。……沙阿弥! 沙阿弥! 沙阿弥はいぬか!」

お坊主沙阿弥は迂濶りと、「ヘーイ」と大きな返辞をした。と、スルスルと沙阿弥の体は、隣の部屋まで引き出されて行った。

が、その後は何事も無かった。沙阿弥の死骸はその翌日、泉水の畔で見出された。

七

秀吉暗殺の壮図破れ、面目を失った五右衛門は、秀次の許を浪人! ふたたび剽盗の群へ這入った。

秀次が高野山で自尽した後、しばらくあって五右衛門も、新左衛門の手で捕えられた。

千鳥の香爐の啼音に驚き、仙石権兵衛の足を踏み、法術破れて捕えられたのでは無い。

瓜一つのために捕えられたのであった。

京師警備の任にあった、徳善院前田玄以法師が、或る日数人の従者を連れ、大原野を散歩した。