Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうかのこむすめどうじょうじ

京鹿子娘道成寺

酒井 嘉七

Lisez 京鹿子娘道成寺 (きょうかのこむすめどうじょうじ) de 酒井 嘉七 (さかいかしち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 841 caractères · 49 écrans

Aozora Bunko

お尋ねがあったそうでございまして、次に記しますのがその陳述であったのだそうでございます。

×

「あの、河原崎座の小屋は、御存じの通り猿若町の表通りにございまして、裏は細い通りになっております。――つまり、猿若町の裏通と、夜ともなれば絃歌さんざめく囃子町の裏通とが、背を合している、人通も、あまりない程な、細い裏道なのでございます。この裏筋に面した側には、小屋の出入口が二つあるのでございまして、ひとつはお客さま用の非常口――しかし、これは、いつも、かたく閉されております。も一つの方が、楽屋への入口でございまして、このはいり口に、冬の寒い日であれば、火鉢におこした炭火で、また火をいたしながら、私が番をいたしているのでございます。……それは、一座の入れかわりました初日なぞ、はたして、この方が、こん度、お芝居をなされる役者の方であろうか――お囃子のご連中であろうか――と、首を傾げるようなことがございます。しかし、そこは、永年、こうした、入口の番人でお給金をいただいている私でございます。たとえ名の知れない田舎廻りの一座が、小屋にかかりました時でも、入口に現われたお方を見れば、この方は役者の方だ、お囃子方だ――それも、役者のかたであれば二枚目、三枚目、といったことまで、一と目で分るほどでございます。