Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にんげんかい
人間灰
海野 十三
Lisez 人間灰 (にんげんかい) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 345 caractères · 33 écrans
(もう一つの誤算は……)と例の声は云ったが、そのとき思いがけない「呀ッ」という叫び声が聞えた。(……こりゃ可笑しい。こんなところに変なものが……)とまでは聞えたが、そのあとはガチャリという音を残して、何も聞えなくなってしまった。
田熊社長は、惜しいところで盗聴器が聞えなくなったので、顔を真赤にして口惜がった。すぐさま、再び工夫を呼んで直させたが、五分ばかりして彼等は、恐る恐る社長の前へ罷りでて、云ったことである。
「社長さん、もういけません。向うの方で秘密送話器を切ってしまいました。この方法じゃ盗み聴きはもう駄目です」
社長は万事を悟って、苦が笑いをした。
「じゃこれから、空気工場へ出かける」
道々田熊社長は腕組をしながら、あの盗聴から得たさまざまの興味ある疑問について考えた。
「丘署長と、話をしていたのは一体誰だろう。大分腕利きらしいが、あんな男がK署に居たかしら?」
どう考えても、そんな気の利いた人物は考え出せなかった。その疑問は預かりとしておいて外にも疑問の種があった。
「話によると、どうやら犠牲者の屍体を粉々に砕いて、気球の上から撒くいう仮定を考えているようじゃったが、一体そんなことは出来るのかしら?」