Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ものをこわすのがしょうばいじけん

什器破壊業事件

海野 十三

Lisez 什器破壊業事件 (ものをこわすのがしょうばいじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 352 caractères · 31 écrans

Aozora Bunko

「なんです、その位置の変ったものは?」

「木彫の日光の陽明門の額が、心持ち曲っていただけです」

「ふむ、やっぱりそうか。その外に変ったものがもう一つあるでしょう」

「いいえ、他にはなんにもありませんわ」

「いや、そんなことはない。きっと有る筈ですよ。それとも貴女の鈍い探偵眼には映らないのかもしれない」

「まあ、――」と光枝は、むかむかとしたが、

「なんとでもおっしゃい。ですけれど、他にはなんにも変ったものはありませんのよ」

「そんな筈はないんだ。そこが一番大切なところなんだが――ちぇっ、仕方がない」と帆村は無念そうに唇を噛んで、「とにかく壊れた什器は、至急補充します。それから大花瓶は、ちゃんと元のところに置くようにしてくださいね」

「だって大花瓶は、きょう壊してしまったんじゃありませんか」

「だから、至急あとの品を補充するといっているじゃありませんか」

「ああ、また新しい花瓶がくるのですか」

「貴女も案外噂ほどじゃないなあ」

光枝は、それが聞えないふりをして、

「そして先生が持っていらっしゃるの」

「そんなことは、貴女が心配しなくてもいいです」

「先生、それから……」

「頼んだことだけはやってください。