Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けさのゆき

今朝の雪

宮本 百合子

Lisez 今朝の雪 (けさのゆき) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 936 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

そして、挑むように続けた。

「峯子さんみたいに、いつも整理された気持でいられる方って例外じゃないかしら。下らない気持なんて、わからないのが当然なのかもしれないわ」

とき子に向い、

「だって、そうだわねえ」

と語気をつよめた。

「峯子さんみたいにいい方がちゃんとついてらして、自分の才能に自信もあれば、誰だってわりきれた心持でいられるわけだわねえ」

紀子の声にふくまれている小さい尖ったものは峯子にとって予期しなかった一突きであった。

ひたすら自分の心の願いに正直であろうと、そのためには我が身をみつめている峯子は、女としてのそういう努力が、女同士の間に一つの反撥をももたせることがおどろかれた。

正二への心持が、自分を支えていることは、峯子も十分知っているけれども、紀子のような角度でそれを見ていられるのは心苦しかった。

「いろんなことを、紀子さんは考えちがえしていらっしゃるようね」

それを押しかえして迄云いつのるほど紀子も根深いものをもっているのでもない様子である。

日夜流れる水に漬っていつか浸蝕されてゆく河岸の土のように、紀子たちの結婚生活が目にも見えず崩れてゆく不安を峯子は直感するのであった。