Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぶっきょうじんせいとくほん

仏教人生読本

岡本 かの子

Lisez 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 124 886 caractères · 246 écrans

Aozora Bunko

我が眼には、早や涙

秋雨にふるるつわぶき

あわれつわぶきの黄金の花よ

その花の黄金色こそ、稚き日の子がいでたち――制服のぼたんのいろに

制帽の徽章のいろに……

あわれ子よ

お茶喫むか、巴里の都に

絵を描くか、巴里の都に

お茶のみて母をや忘るる

絵を描きて母をや忘るる

忘るるも、よしやわが子よ

にっぽんの雨降る夕

つわぶきの花をみつめて

母はおまえを懐かしみ泣く

母は今宵、外出します

黒いドレスに赤い小粒の首かざり

おまえが母に一番似合うと言った服装

母はおまえの取りわけ懐かしいとき

おまえの好みの服装

お前の好みの髪の梳りかたをする

母はときどき掌を見る

おまえを育てた時

おまえのおしりをときどき叩いて叱ったおもい出

叩いたのも

撫でてやったのも

愛情だった、みんな、みんな、愛情だった

そうしてお前は好い児に育った

今は巴里の

尖端画壇の中堅作家

お茶喫むかわが児よ巴里に

絵を描くか、友と語るか

日本の母を忘れて

忘るるもよしやわが児よ

育ち行くおまえの命、才分の弾ぜ溢るるに

何しかも母の事など

忘るとも、よしやわが児よ

おまえが母は「母観世音」

おまえが母を忘れていても

おまえの母の「母観世音」

いつもおまえを忘れていない