Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さど
佐渡
Lisez 佐渡 (さど) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 270 caractères · 23 écrans
心細い限りである。ゆらゆら動く、死んだ振りをしていようと思った。眼をつぶって、じっとしていた。
何しに佐渡へなど行くのだろう。自分にも、わからなかった。十六日に、新潟の高等学校で下手な講演をした。その翌日、この船に乗った。佐渡は、淋しいところだと聞いている。死ぬほど淋しいところだと聞いている。前から、気がかりになっていたのである。私には天国よりも、地獄のほうが気にかかる。関西の豊麗、瀬戸内海の明媚は、人から聞いて一応はあこがれてもみるのだが、なぜだか直ぐに行く気はしない。相模、駿河までは行ったが、それから先は、私は未だ一度も行って見たことが無い。もっと、としとってから行ってみたいと思っている。心に遊びの余裕が出来てから、ゆっくり関西を廻ってみたいと思っている。いまはまだ、地獄の方角ばかりが、気にかかる。新潟まで行くのならば、佐渡へも立ち寄ろう。立ち寄らなければならぬ。謂わば死に神の手招きに吸い寄せられるように、私は何の理由もなく、佐渡にひかれた。私は、たいへんおセンチなのかも知れない。死ぬほど淋しいところ。それが、よかった。お恥ずかしい事である。