Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なにもの
何者
江戸川 乱歩
Lisez 何者 (なにもの) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 449 caractères · 77 écrans
その瞳が喜ばしげな光を放っている。
「君、盗まれた金製品の内で一番大きいのは何だと思う。恐らくあの置時計だね。どの位の寸法だったかしら、縦が三寸、幅と奥行が二寸、大体そんなものだね。それから目方だ。三百匁、そんなものじゃなかろうか」
「僕はそれをよく見覚てはいないけれど、御父さんが話されたのを聞くと、丁度そんなものらしいね。だが、置時計の寸法や目方が、事件とどんな関係があるんだね。君も変なことを云い出すじゃないか」
私は弘一君が熱に浮されているのではないかと思って、実際彼の額へ手を持って行きそうにした。だが、顔色を見ると、昂奮こそしているが、別段高熱らしくもない。
「イヤ、それが一番大切な点だ。僕は今やっとそこへ気がついたのだが、盗難品の大きさなり目方なりが、非常に重大な意味を持っているのだよ」
「賊が持運び出来たかどうかを云っているの?」
だが、あとで考えると、何という愚な私の質問であったことか。彼はそれには答えず又しても、突飛なことを口走るのだ。
「君、そのうしろの花瓶の花を抜いて、花瓶丈けをね、この窓から外の塀を目がけて力一杯投げてくれないか」
気違いの沙汰である。