Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぐうかん
偶感
宮本 百合子
Lisez 偶感 (ぐうかん) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 550 caractères · 2 écrans
非常に愛らしい妹を得ると同時に、危ぶんで居た母の健康も廻復期に向って来たので、私は今又とない歓びに身を横えて居る。
それに、来年の四月頃に、何か一つまとめた物を出して、知人の間にだけでも分けたいと思って居るので、その出来上って居る腹案を筆に乗せるのに毎日苦しんで居る。
八月中には、大体の結構は出来上って居なければならない。
九月中には、胚胎を訂正し、次の月には、何か一つ出来たら書き、若し出来兼ねたら、鈍色の夢をも一度見なおさねばならない。
その時はかなり熱して書いたものも、今になると、あきたらぬ節が思いの外に多いのに失望する。
それは、私にとって嬉しい事であると同時に、何となし不安定な様な心のする事である。
或る一つの仕事を仕あげ様とする快いせわしさと、苦しさに迫られて居る。
今の気持では年に一つ一つ何か遺して行きたいと思って居る。
二年後には、希臘古代の彫刻家を訳して仕舞えるだろうから、そして三年目には、又何か一寸した創作でもまとめて見たい気で居る。
斯うして、考えるので、私の先は非常に多忙な訳になる。
此頃は、幸健康も確らしくなって来て居るから又とない心丈夫な事である。