Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

びぜんめいきゅうでん

備前名弓伝

山本 周五郎

Lisez 備前名弓伝 (びぜんめいきゅうでん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 24 649 caractères · 50 écrans

Aozora Bunko

……ところが三之丞は返辞もせずに芋を喰っている。――なんとでも云え、と云わんばかりの態度だ。側にいる三左衛門がじりじりしてきて、

「これ三之丞、滝川氏の申されること道理とは思わぬか、返辞をせい、返辞を」「はっ、……ただ今」ごくっと音をさせて、鉢盛りの芋をきれいに食べおわった三之丞はじめて幸之進の顔を見て、

「伯父上のお言葉ゆえ、くどうはござるがもういちどお返辞を仕る。一矢で射止めることができるのに、なんのために二の矢を持つ必要がござろうか。弓道の作法とは命矢を持つにあるのではなく、一矢で射止めるところにあるのでござる。……なつどの、この芋は馬鹿にうまい、お代りを頼みます」

「しかしもし万一射損じたらどうなさる」「いや!」三之丞は鉢をなつに渡しながら、「万一にも射損ずるようでは、五の矢、十の矢を持つとも無駄でござろう」

「狼を相手にはさようには申されようが、もし相手に拙者が廻ったとしたらどうなさる、それでも一矢でお射止めなさるかどうだ」「……されば」「拙者も一刀流の剣法にはいささか心得がござる、貴殿の矢面に立って、一の矢を斬って落した場合、二の矢なくして如何なさる。